回复: clannad渚线剧本注音计划
また僕(ぼく)たちは、ガラクタを集(あつ)めるため大地(だいち)を歩(ある)いていた。
…あんまり遠(とお)くに行(い)ってはだめ。
先(さき)に進(すす)もうとした僕(ぼく)を彼女(かのじょ)が止(と)めた。
どうして?と僕(ぼく)は振(ふ)り返(かえ)る。
…帰(かえ)ってこれなくなるから。
僕(ぼく)はもう一度(いちど)振(ふ)り返(かえ)って、遠(とお)くを見(み)た。
どこまでも続(つづ)く大地(だいち)を。
けど、僕(ぼく)はガラクタ探(さが)しに慣(な)れてくると、それに夢中(むちゅう)になってしまった。
丘(おか)を越(こ)えた時(とき)、僕(ぼく)はひとりぼっちになっていた。
慌(あわ)てて、坂(さか)を登(のぼ)っても、彼女(かのじょ)の姿(すがた)は見(み)あたらなかった。
起伏(きふく)の多(おお)い場所(ばしょ)だったから、僕(ぼく)の背(せ)では見通(みとお)しがきかなかった。
叫(さけ)ぶこともできず、僕(ぼく)はひとりさまよい歩(ある)いた。
もう、どっちの方向(ほうこう)が家(いえ)なのかもわからない。
遠(とお)ざかっているのか、それとも近(ちか)づいているのか。
つまずいて、坂(さか)を転(ころ)げ落(お)ちた。
大地(だいち)に仰向(あおむ)けになって倒(たお)れる。
雲(くも)が眼前(がんぜん)に広(ひろ)がっていた。
不気味(ぶきみ)な形(かたち)をしていた。
僕(ぼく)の知(し)らない雲(くも)だった。
彼女(かのじょ)といた場所(ばしょ)は、こんな雲(くも)じゃなかったはずだ。
ここは、とても遠(とお)い場所(ばしょ)なんだ…。
恐怖(きょうふ)に駆(か)られる。
…帰(かえ)ってこれなくなるから。
彼女(かのじょ)の言葉(ことば)を思(おも)い出(だ)す。
僕(ぼく)はこの世界(せかい)で、知(し)らないことがまだまだあった。
もしかしたら、僕(ぼく)が思(おも)ってるように、地面(じめん)はずっと続(つづ)いているだけじゃないのかもしれない。
どこかでねじ曲(ま)がってしまっているのかもしれない。
遠(とお)くにある林(はやし)を目指(めざ)しても、辿(たど)り着(つ)いた林(はやし)は、目指(めざ)していた林(はやし)じゃないのかもしれない。
周(まわ)りには、ガラクタが散乱(さんらん)していた。
彼女(かのじょ)がそばに居(い)たなら、喜(よろこ)んで、その手(て)を引(ひ)いたことだろう。
でも今(いま)は、恐(おそ)ろしい世界(せかい)の一部(いちぶ)でしかなかった。
立(た)ち上(あ)がる。そうするしかなかった。
ここはどこなんだろう…。
彼女(かのじょ)は、今(いま)も同(おな)じ時(とき)に存在(そんざい)してくれているのだろうか。
そんなことすら不安(ふあん)だった。
戻(もど)ろう。
転(ころ)げ落(お)ちてきた、丘陵(きゅうりょう)を見上(みあ)げる。
逆光(ぎゃっこう)の中(なか)に、小(ちい)さな影(かげ)があった。
丘(おか)のてっぺんから、それは僕(ぼく)のことを見下(みお)ろしていた。
獣(けもの)だった。
こんな場所(ばしょ)にもいるんだ。
とても小(ちい)さく、まるで生(う)まれたてのような体(からだ)。
そこで、僕(ぼく)は不思議(ふしぎ)に思(おも)った。
獣(けもの)が僕(ぼく)を見(み)ている?
あいつらに意志(いし)なんてものはない。
ただ、無感情(むかんじょう)に緑(みどり)を食(く)い尽(つ)くしていくだけの存在(そんざい)だ。
それが、僕(ぼく)をじっと見下(みお)ろしている。
まるで意志(いし)でもあるかのように。
僕(ぼく)はゆっくりと坂(さか)を登(のぼ)る。
小(ちい)さな影(かげ)は逃(に)げなかった。
隣(となり)に立(た)つと、僕(ぼく)の足丈(あしたけ)もない獣(けもの)は身(み)を翻(ひるがえ)して走(はし)り出(だ)した。
僕(ぼく)を待(ま)っていた?
少(すこ)しして、僕(ぼく)は思(おも)いだしたように、その後(あと)を追(お)った。
獣(けもの)について、幾度(いくど)も丘(おか)を越(こ)えた。
その先(さき)で、彼女(かのじょ)が別(べつ)の獣(けもの)を抱(だ)いて待(ま)っていた。
僕(ぼく)がそこに辿(たど)り着(つ)くと、彼女(かのじょ)はありがとうと言(い)って、獣(けもの)を地面(じめん)に下(お)ろした。
二匹(にひき)は連(つ)れ添(そ)うと、また小高(こだか)い丘(おか)を登(のぼ)っていく。
その頂上(ちょうじょう)に、もう一匹(いっぴき)がいた。
三匹(さんびき)はまるで家族(かぞく)のように、並(なら)んで駆(か)けていった。
信(しん)じられないものを見(み)る目(め)で、僕(ぼく)はそれを見送(みおく)った。
…こわかった?
彼女(かのじょ)が僕(ぼく)の頭(あたま)に手(て)を置(お)いた。
こくん。僕(ぼく)は頷(うなず)いた。
…わたしも。
…でも、本当(ほんとう)によかった。
…あの子(こ)たちには、感謝(かんしゃ)しなきゃだめだね。
こくん。僕(ぼく)は頷(うなず)いた。
こんなこともあるんだ。
…不思議(ふしぎ)だね。
本当(ほんとう)に。
…優(やさ)しい匂(にお)いがしたんだ。
優(やさ)しい横顔(よこがお)で、彼女(かのじょ)は言(い)った。
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seagull 最后编辑于 2009-08-03 14:17:56